「PET板とアクリル板、どっちがいいの？」
「用途別に最適な素材ってあるの？」
DIYや工作、デザインなど、幅広い用途で素材選びに悩んでいる方は、きっとそう思っていませんか。
PET板とアクリル板は、どちらも透明で加工しやすい素材として知られていますが、実は強度、透明度、加工性、耐熱温度、価格など、さまざまな違いがあります。
この記事では、それぞれの特性を詳しく比較することで、用途や予算に最適な素材選びをサポートします。
□petとアクリル比較違いがわかる！5つのポイント
PET板とアクリル板は、どちらも透明で加工しやすい素材として知られていますが、実は強度、透明度、加工性、耐熱温度、価格など、さまざまな違いがあります。
1:強度
強度に関しては、PET板はアクリル板の4～5倍という圧倒的な強さを誇ります。
これは、PET板がアクリル板よりも分子構造が緻密で、より多くの結合を持っているためです。
アイゾット衝撃値という衝撃強度を示す指標で比較すると、アクリル板は2 kJ／平方メートルなのに対して、PET板は10 kJ／平方メートルと、PET板の方がはるかに高い数値を示しています。
2:重量
重量に関しては、PET板の方がアクリル板よりも重いです。
これは、PET板の方がアクリル板よりも比重が大きいからです。
具体的には、3mm厚の3×6サイズの場合、PET板は約6.31kg、アクリル板は約6.14kgとなります。
3:加工性
加工性に関しては、アクリル板の方がPET板よりも加工しやすいです。
PET板も比較的加工性に優れており、幅広い分野で使用されていますが、アクリル板は切削加工、溶接・接着・曲げ加工、成形など、一般的なプラスチック加工全般にわたって行いやすいです。
特に曲げ加工や接着加工においては、アクリル板の方がPET板よりも加工しやすい素材と言えます。
4:透明度
透明度に関しては、アクリル板とPET板はほぼ同等レベルです。
アクリル板の透明度は、光線透過率94％で一般ガラスよりも透過率が良く、有機ガラスとも呼ばれています。
一方、PET板の透明度も、光線透過率87％とアクリル板に近い優れた透明度を持ち、このくらいの差であれば、透明度にもそれほど大きい違いはありません。
5:耐熱温度
耐熱温度に関しては、アクリル板の方がPET板よりも高いです。
PET板の耐熱温度（連続使用温度）は50～60℃、アクリル板は70～90℃となっています。
PET板も比較的熱加工しやすいですが、アクリル板は20℃程の加工温度の幅があるので、熱加工に関してはアクリル板の方がより適しています。
□用途別！PET板とアクリル板どっちが向いている？
1:強度が求められる用途
・看板
屋外で使用される看板は、風雨や衝撃に耐えられる強度が必要です。
PET板はアクリル板よりも強度が高いため、屋外看板に最適です。
・保護パネル
機械や製品を保護するためのパネルは、衝撃に強い素材でなければなりません。
PET板はアクリル板よりも強度が高いため、保護パネルにも最適です。
2:透明度や加工性を重視する用途
・水槽
水槽は、透明度が高く、水漏れを起こさない素材であることが重要です。
アクリル板はPET板よりも透明度が高く、加工しやすいので、水槽に最適です。
・ディスプレイケース
商品や展示物を美しく見せるためのディスプレイケースは、透明度が高く、加工しやすい素材であることが重要です。
アクリル板はPET板よりも透明度が高く、加工しやすいので、ディスプレイケースにも最適です。
3:耐熱温度が求められる用途
・食品トレー
食品トレーは、食品を安全に保管するために、耐熱温度の高い素材でなければなりません。
アクリル板はPET板よりも耐熱温度が高いため、食品トレーに最適です。
・食器
食器は、熱い料理を盛り付けるために、耐熱温度の高い素材でなければなりません。
アクリル板はPET板よりも耐熱温度が高いため、食器にも最適です。
□まとめ
PET板とアクリル板は、どちらも透明で加工しやすい素材ですが、強度、透明度、加工性、耐熱温度、価格など、さまざまな違いがあります。
用途や予算に合わせて、適切な素材を選択することが重要です。
強度が求められる用途にはPET板が、透明度や加工性を重視する用途にはアクリル板が、耐熱温度が求められる用途にはアクリル板が適しています。