アクリルガッシュとアクリル絵の具は、どちらもアクリル樹脂を顔料に混ぜて作った絵の具です。
絵を描くことを趣味にしている方や、これから始めたいと考えている方は、アクリルガッシュとアクリル絵の具の違いが分からず、どちらを選んでいいのか迷っているのではないでしょうか。
この記事では、アクリルガッシュとアクリル絵の具の違いを分かりやすく解説し、用途別に適切な絵の具を選ぶための情報を提供します。
□アクリル絵の具の選び方とは?
アクリル絵の具を選ぶ際は、透明色・不透明色、発色、硬さ、価格、色数などの要素を考慮する必要があります。
1:透明色と不透明色
絵の具には、下に塗った色が透けて見える透明色と、透けない不透明色があります。
透明色は薄く塗り重ねるのに適しており、発色が美しく、色セロファンを重ねたような混色を楽しめます。
一方、不透明色は下層を塗りつぶしたり、形を際立たせたりしたいときに適しています。
塗りムラができにくく、均一な仕上がりになります。
着色力も強いため、重ね塗りでの修正も可能です。
2:発色
アクリル絵の具は、水で溶かして使用し、乾燥すると耐水性を持つのが特徴です。
乾燥が早く、下の色が乾くのを待たずに重ね塗りできます。
透明感のある発色で、水彩のような表現も可能です。
油絵に近い厚塗りから、水彩画のような淡いぼかしやグラデーションまで、幅広い表現技法に対応できます。
3:硬さ
アクリル絵の具は、メディウムを混ぜて硬さを調整できます。
メディウムは、絵の具に混ぜて使用する液体やペースト状の添加剤です。
メディウムの種類や量を調節することで、用途に合わせてツヤ・マットなどの質感や硬度、乾燥速度を変えられます。
硬度は筆運びに大きな影響を与え、絵の具が柔らかくなれば筆運びも滑らかになります。
4:価格
アクリル絵の具は、セット売りとバラ売りが販売されています。
基本色の揃ったセットを選ぶ方が安く済みます。
価格相場は、1本20mlあたり260円前後です。
蛍光色やパールなど、特殊な色は1~5割ほど高くなります。
5:色数
メーカーによって取り扱っている色数はさまざまですが、5~12色が基本です。
初心者の方には、必要最低限の色がセットになった商品がおすすめです。
□用途別に選ぶ!アクリルガッシュとアクリル絵の具の使い分け
アクリルガッシュとアクリル絵の具は、用途によって使い分けるとより効果的に作品を表現できます。
1:アクリルガッシュ
アクリルガッシュは、ポスターカラーのような扱いやすさが特徴です。
色ムラが出にくいため、イラストやデザイン、版画など、平面作品に適しています。
フラットな画を作りたいときに最適で、版画のような仕上がりになります。
2:アクリル絵の具
アクリル絵の具は、厚塗りや水彩のような表現など、幅広い表現技法に対応できます。
油絵の代替として使われたり、キャンバスなどに描かれたりすることが多いです。
□まとめ
アクリルガッシュとアクリル絵の具は、それぞれの特徴を生かして使い分けると、より魅力的な作品を生み出すことができます。
アクリルガッシュはポスターカラーのような扱いやすさで、イラストやデザインなど平面作品に適しています。
一方、アクリル絵の具は厚塗りや水彩のような表現など、幅広い表現技法に対応できます。
用途に合った絵の具を選ぶことで、表現の幅が広がり、作品作りがより楽しくなるでしょう。