キャラクターに著作権はある?ダメなパターンはある?

「好きなキャラクターをイラストにしてSNSに投稿したい」「同人誌を描いてイベントに参加したい」と考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし、いざ描いてみようと思っても、「著作権ってどうなの?」「無断使用はダメなの?」「二次創作って大丈夫?」と疑問に思う方もいるはずです。
この記事では、著作権キャラクターの描き方について、無断使用や二次創作における注意点などをわかりやすく解説していきます。
安心して好きなキャラクターを描けるように、一緒に学んでいきましょう。

□キャラクターの著作権とは?

キャラクターそのものに著作権はありません。
では、ここでいう「キャラクター」とは一体何を指しているのでしょうか。

1:キャラクターとは

「キャラクター」とは、性格や外見などを組み合わせた、抽象的な概念(人物像)のことです。

例えば、ドラえもんは、
・猫型ロボットである
・タケコプターやタイムマシンなどの道具を持っている
・未来からやってきた
といった特徴の組み合わせによって、そのキャラクター像を形成しています。

このように、複数の特徴を組み合わせた抽象的な概念こそが、キャラクターなのです。

2:著作権とは

著作権とは、「著作物」を独占的に利用できる権利です。
著作権の保護対象は「著作物」であり、著作物にあたらないものを生み出しても、著作権は発生しません。

著作物にあたるためには、以下の4つの条件を満たす必要があります。

・思想または感情が表れていること
・著作者の個性が表れていること
・表現されたものであること
・文芸、学術、美術または音楽の範囲に属するものであること

3:キャラクターそのものに著作権はない

キャラクターそのものは、あくまでも抽象的な概念に過ぎません。
どんなにキャラクター作成者の思いや個性が反映されていても、それが具体的な形で表現されない限り、「表現されたものであること」という条件を満たしません。

そのため、著作物にあたらず、キャラクターそのものには著作権がないということになります。

□キャラクターの著作権でダメなパターンはある?

1:著作権侵害となる可能性

原作者(著作権者)とは別の人が、原作者から許諾を得ることなくキャラクターを描くと、著作権侵害となる可能性があります。
著作権には、「著作物をコピー(複製)する権利(複製権)」や「著作物に変更を加えて新たな著作物を生み出す権利(翻案権)」といった権利が含まれています。
そのため、著作権をもつ著作権者のみが、コピー(複製)したり、著作物に変更を加えて新しい著作物を生み出したりすることができるのです。

2:キャラクターがどこまで似ているとNGなのか

「サザエさんバス事件」という判例を例に考えてみましょう。

この事件では、バス会社が自社で運行する観光バスに、原作者に無断で漫画「サザエさん」に登場するキャラクター3人(サザエ、ワカメ、カツオ)の顔を描いていました。
バス会社はこれを売りに「サザエさん観光」としてサービスを展開していましたが、原作者側が著作権侵害で訴訟を起こしました。
裁判所は、バスに描かれた3人が、「サザエさん」の漫画のどのコマを元にして描いたかの特定は不要とした上で、誰が見てもサザエさん、カツオ、ワカメが描かれていることがわかるとして、漫画の著作権侵害を認めました。
「誰が見てもわかる」ということは、漫画のサザエさんたちが持つ性格、外見などの本質的な特徴が、バスにおいても表現されているということを意味します。

つまり、イラストが元ネタを具体的に特定できるか否かにかかわらず、〇〇のキャラクターであることが一般的にわかるレベルで描かれていれば、著作権侵害の可能性が出てくるといえるでしょう。

□ まとめ

キャラクターそのものには著作権がなく、著作権が保護されるのは「著作物」です。
キャラクターを描く場合、著作権侵害となる可能性があり、誰が見てもわかるレベルで元のキャラクターの特徴を表現していれば、著作権侵害になる可能性があります。
同人誌など、二次創作が認められる場合もありますが、著作権者の許諾を得たり、二次創作に関するガイドラインを確認したりするなど、注意が必要です。

アクリルキーホルダー・ダイカットグッズ の製作・作成ならフルプリワークス

アクリル一覧ページ